家を買うときの、消費税率のアップによる増税については、誰もが気になることであり、税金などによる支出は出来る限り抑えたいと考えるものです。
⇒ 消費税率引き上げによる増税の影響についてはこちら
しかし、住宅の購入にあたっては、実は増税よりも、もっと気にしておかなければならないことがあります。
それが、住宅ローンの金利です。
住宅ローンの金利については、住宅ローンを組まないで家を購入する人にとっては、関係のないことですが、ほとんどの人は、住宅ローンを組んで家を買ったり建てたりするでしょう。
住宅ローンは、大金を借り入れし、長期に渡って返済していくことになります。
金融機関からお金を貸してもらう代わりに、利息を支払っていくことになるわけです。
大金を借りるわけですから、利息もそれなりに多額のお金になります。
ところが、住宅ローンの金利について、あまり深く考えていない住宅購入者の方が以外と多いのが現状です。
そもそも、多くの人は、普段からローンを組んで買い物をすることは、あまり馴染みがないというか、経験も少ないでしょう。
自動車を購入するときに、自動車ローンを組むことは、経験される方も多いのですが、金利については、そのままを受け入れているのではないでしょうか?
自動車ローンであっても、金利を気にして条件の良い自動車ローンを組むことによって、金利分の支払い額に数万円の差が出ます。
ここでは、自動車ローンの金利については掘り下げて説明しませんが、住宅ローンについては、金利をしっかりと考えて、条件の良い住宅ローンを組むことで、総支払額に数十万円から数百万円の差が出ることがあることを覚えておいてください。
「住宅ローンなんて、どこで借りても、それほど違いがないだろう」と思わている方が、実はとても多いのですが、「いえいえそんなことはありません」と私はお伝えしたいと思います。
では、金利の違いで、どれくらいの支払い金額の差が出るのか簡単に説明しましょう。
ここでは、住宅ローンで2,000万円の借り入れをして、返済期間を35年にした場合を比較してみます。
金利については、1.0%から、0.5%ごとに3.0%まで計算して、表にまとめてみました。
表には、2,000万円の住宅ローンで35年間返済した場合の、利息を含めた総返済額、利息分、そして利息分の差額を表示しています。
利息分の差額については、直前の金利での利息との差額です。
利率 | 総返済額 | 利息分 | 前の利息分との差額 |
---|---|---|---|
1.0% | 2,371万円 | 371万円 | – |
1.5% | 2,572万円 | 572万円 | 201万円 |
2.0% | 2,782万円 | 782万円 | 210万円 |
2.5% | 3,002万円 | 1,002万円 | 220万円 |
3.0% | 3,232万円 | 1,232万円 | 230万円 |
さて、いかがでしょうか?
金利が1.0%の場合は、利息が371万円ですが、2.5%になると利息分だけで1,000万円を超えてしまいます。
そして、金利が3.0%の場合は、利息分だけで1,232万円にもなってしまいます。
金利が1.0%から、3.0%に2%アップしただけで、利息は861万円も余分に払うことになってしまうわけです。
消費税の増税と比較することには、無理がありますが、将来、消費税率が8%から10%へと2%引き上げられた場合の差額は、増税額分は40万円です。
同じ2%でも、861万円と40万円では821万円もの違いが出てしまいます。
「消費税の増税よりも、実は怖い住宅ローンの金利」というタイトルにした理由は、ここにあるわけです。
以上、今回は、「消費税の増税よりも、実は怖い住宅ローンの金利」についてお話しました。
次回は、「住宅ローンの金利を抑える方法とは?」についてお届けします。
住宅資金セミナー参加体験記【もくじ】
- セミナー講師の紹介
- 消費税の増税前に家を購入するべきか?
- 消費税の増税よりも、実は怖い住宅ローンの金利 現在ココ
- 住宅ローンの金利を抑える方法とは?
- 固定金利と変動金利 どっちがいい?
- 住宅資金計画のよくある失敗例とその原因とは?
- 失敗しないための住宅資金計画の進め方
- マイホーム取得の正しい流れ